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日本酒

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柿太水産6代目へなちょこ店長上京

June 16, 2010

柿太水産さんの新商品! 「ほしのふるまち」セット

漫画「ほしのふるまち」にひっかけた新製品。
「柿太自慢の美味しいおつまみをちょっとずつ3つ組み合わせたセット商品です。人気の煮干2種にもうひとつ組み合わせるものを 選んでください。(ご注文の際は備考欄に甘党派または辛党派とご記入下さい)
●カルシウムたっぷり煮干
●おちょぼいか煮干
●梅酢仕込みの一口ハートのさくら干(甘党)
または極上ウルメめざし(辛党)」
そんな楽しい新製品持って、柿太水産のへなちょこ店長こと柿谷政希子さんが富山県アンテナショップ出展のため上京。夜、会おうという話になりました。
行きたいお店をたずねたところ
「一番予約が取りにくいというあの店へ」と言う。そこはどこかといいますとっ
うち?
しばらく人を招き入れていないので慌てふためいて片付けました。そして富山県アンテナショップのゴッドマザー大谷洋子さんも!という。泡ふきました。なんでも大谷さんは「下北沢のお店に行くとばかり」思っていたとか。

そんなわけで、お二人様、いらっしゃいませ〜。

富山県の地酒アドバイザーでもある大谷さんセレクトの2本。勝駒を醸造する清都酒造場の純米吟醸と成政酒造さんの16BY 玉栄の特別純米酒『魂を醸す』。政希子さん作の煮干しのリースを背景に。

作りながら飲みながらのスタート。居酒屋ようこ開店。

野菜つまみ5種。

この色っぽい豆は、近藤けいこさんの赤ソラマメ。

自家採取の種とい う。赤峰勝人さんの野菜も届いたばかりだったので野菜三昧nightプラス柿太水産の干物と煮干しコース。

柿太水産の干物類は透き通るようなきれいさあり。煮干しは酸化防止剤不使用ながら、黄ばみとまったく無縁。青光りしています! おちょぼいかもきれいな味わい。甘いのが苦手は私には”さくら干し”ではなく、辛党向けの極上ウルメめざしがin。
その煮干し。大谷さんの提案は、お酒の合間に煮干し汁を出す事!だそう。煮干しを水で出汁をとる、またはその場で出汁をとり、お醤油少々たらして汁を作る。これをお酒がすすんだ方に途中サービス(または100円とか)。すると「温かい汁で胃袋もホッとするでしょ、またおいしく新しいお酒が飲めるんです!」という。そりゃおいしそうだ…とさっそく試作。

おいしい! ホッとする。お酒にあう! 「居酒屋さんに普及させたいわ」と大谷GM。生臭みがない煮干しだからこそ。頭とハラワタ取らなくてもきれいな出汁がとれるのです。だしがらもおつまみに。全国の居酒屋さん。煮干し出汁の飲んでる途中出し。おすすめします!
今宵のビックリ。いつもハツラツ大谷洋子さんのお年。私の上だとは思っていましたが!
前回のブログ

な、な、なんと。富山県のゴッドマザー大谷洋子さん
63歳だそうです。ろくじゅうさん。
たまげました。恐るべし若さです! 富山の食文化のなせる技?
●一緒に行った富山ツアーblog
●大谷洋子さんのおすすめ!『百姓もち』『百姓納豆』を作る小原営農センターの新製品『百姓たくわん』! 富山県アンテナショップで販売しています。

近藤さん+musmus+獺祭

June 15, 2010

6月9日。伊勢丹「チアアップ! ニッポンの”食”展」出展中の近藤けいこさんに会いに行きました。

農薬、化学肥料不使用で栽培する近藤さんのお野菜。 井戸水で丁寧に洗って出荷し、食べ方シールを貼ってと至れり尽くせり。全種類200円均一! 安すぎ…。
「計算しやすいと思って」と近藤さん。こういう場に初の出展です。

カラフルなジャガイモや葉つき人参など多品種がずらり勢揃い。
そして同じ三重ブランドアカデミー卒業生2事業者も参加。横山食品さんが新ブランド「伊勢のかねこの金揚げ」商品を披露。国産材料にこだわったがんもどきやお揚げたちです。その名も「ずっしり揚げ」「しっとり揚げ」「ふっくら揚げ」etc.

竹尾茶業さん。農薬不使用歴は長く以前より有機JAS認定のお茶を作っています。緑茶以外にもほうじ茶、オリジナル発酵茶の有機龍茶(ゆきろんちゃ)もあり。有機龍茶は紅茶と烏龍茶の中間くらいのおだやか〜な発酵茶です。値段も良心的。家族4人で茶栽培から加工まで一貫製造。
その翌日の夜。新丸ビルで寺田好文さんプロデュースの「二木の会・獺祭」あり。同じ系列のmus musでは近藤さんの野菜を使ってくれている…というわけで近藤けいこさんと現地合流。
獺祭会場は女の子でいっぱい!みんなおいしそうに獺祭・日本酒onlyを楽しんでました。店内は激コミだったのでスタンディングで発泡を一杯いただき、mus musへ移動。

(左)「旬野菜のセイロ蒸し」濃い紫はジャガイモです。(右)小さな玉ねぎのコトコト塩煮。

しばらくするとイナせな着物姿の獺祭社長・桜井博志さんもmus musへ。(左)mus mus社長の佐藤としひろさんと。(右)丸の内ハウスの玉田泉さんと近藤けいこさん。

一緒に『獺祭 磨き3割9分』を温かい野菜料理でいただきました。
近藤さんを交えて桜井さんとテーブルを囲む。話題は「真にいい味を求めると」
●桜井語録

「おいしくない酒をつくるのは犯罪なんですよ」
上原浩先生は「国賊」と言っていたのを思い出す→いい米を使ってまずい酒をつくることの意。
「うちは蔵グセがあって…と言う蔵元がおられますが、それはたいてい搾り機の洗浄が悪い。掃除していない場合がほとんどでしょう。そう言っておられる本人がその事にわかっていない場合がありますね」
蔵見学させてもらうことが多々ありますが、本当にありえないくらい汚い蔵というのがあるんです。この蔵元はヨソの蔵を見た事ないのか?と思うことも。人が口に入れるものをつくる自覚がないのでしょう。家の台所だったらこんなに汚くしないだろうに。いや、そういう人は家の台所も汚ないのかも。自分スタンダードは計り知れないですから。

↑焼き野菜には塩と長野産菜種油がタラ〜リかかっています。この油はナッツのフレーバーあり。
「うちはおいしいお酒を作りたいので、醸造用アルコールは入れません。米は山田錦しか使いません。そして精米歩合は50%以上の純米大吟醸しかつくらないのです。近藤さんも、有機栽培だから作ろうとは思っていませんよね。おいしい野菜を作るのに農薬や化学肥料はいらなかったということですよね」
うなずく近藤けいこさん。近藤さんはALL自家製堆肥。
「おいしいものを突き詰めて考えたら、そうなったわけで、売るための文句がほしくてやってるのじゃないってことです。『ああ、おいしい!』そう言ってもらいたい。すべてはおいしくなる手段ですから」
近藤さんはお酒が飲めないという話でしたが、獺祭をひとくち飲んで満面の笑顔「日本酒っておいしいんですねえ!」
そうなんですね。おいしい日本酒は、おいしいんです。

mus musコンちゃん。海藻を探しているというので、最近見つけてほほ〜っと思った佐渡島の「銀葉草」を教えたところさっそくメニューに取り入れてました。この商品名は「ぎんば藻」。秋田では「ぎばさ」いいますね。同じもんです。ホンダワラの仲間です。
ホンダワラ食べるなんて…商品で売ってるなんて!と新潟県アンテナショップで見た時はビックリしました。ですが、どっこい海藻の香りが濃くすぐ使える海藻なんです。わが故郷、山陰地方では商品で見た事ありません。

(左)その銀葉草を使った一品。(右)会を抜け出した社長を探しに現れた四代目。サンディエゴからの出張帰り。成田から直行したそうです。働きもんです。若いです。
●再び桜井語録
「度数が高いお酒は七難隠すと言われますが、度数高くてもうまくない酒もあります。アルコール度数が18度もある純米原酒はパンチがあっていいと言われますが、それは違うパンチです(笑)。繊細なもので勝負できないと海外へは難しい。ヨーロッパアルプスではなくて、富士山の頂きをつくらなくちゃいけない。日本酒の個性をつくっていかないとだめですね。ワインの評価軸の中でどうする…ではなく、日本の評価軸をどうつくるか、それを最近感じています」

いいものを作るためにできること、しなくてはならないことがあります。作り手の考え方はさまざまですが。
考えられる最大限に良いと思うことをする。そこにしない理由はないということ。
獺祭で言えば、1番いいお米で精米歩合を上げて仕込む。クリーンな環境を整える。醸造用アルコールは添加しない。
近藤さんの野菜で言えば、丸ごとを味わってもらいたい。そのために自然な環境を整えたい。作り手と消費者に負荷を与える化学合成農薬はありえない。
一杯のお酒を飲んで、人参を丸かじりして「ああ、おいしい!」そんな感動する味のものづくりが大事。おいしいお酒と野菜料理とともに「おいしい」を思った夜でした。

松下明弘さんの田んぼ

June 11, 2010

杉錦醸造元杉井酒造さんと同じ藤枝にある喜久醉さん。せっかく藤枝にきたのだから、そうだ!松下明弘さんの田んぼを見ようと思い立ちました。記憶では確か、鉄塔の真下あたり…と探したら、発見。
松下さんは無農薬無化学肥料栽培で山田錦を栽培(有機JAS認定を取得)。そのお米は青島酒造の「喜久醉 松下米」というお酒になります。それは透明感ある清らかで繊細な味わいのお酒。

おや? 田んぼはあるものの、何も植わっていない。6月5日だというのに。違う場所に田んぼを借りたのかしら…それとも引っ越し!? なわけがないっ。

こちらの田んぼを見ると水が入り、苗の準備が。奥の方に人がいる、松下さん?しばし作業を見守りました。

ほぼ1本植えしています。山田錦ではありません。なんの品種?
松下さんの作業がひと段落したときに、声をかけてみました。

「これは趣味の田植え! 山田錦はこれからっ」
今、植えている苗は古い血筋のお米いろいろだそうです。
「馬力があるよ。これだけ古い血の米はね。非常に少ない肥料成分で育つ」
ご近所の田んぼはすでにアオアオ、ワサワサしています。それと対照的な松下さんの田んぼ。

水入れもまだ…山田錦の圃場。
松下さんが使う肥料は魚系、菜種、米糠、鶏糞、米粉などをブレンドし、充分ねかせて発酵しているそうです。
「土そのものが発酵しているから、いいにおいがする!」

表層の 5cmしかおこさないという。堅い土地だと稲が根をはる努力をする。だから初期はほとんど地上部が伸びてこない。最初に根をのばすから。だからよその田んぼに比べて、地上部はなかなか伸びないけれど成長したらすごいとのこと。
「うちの山田錦は両手でひっぱっても抜けないからっ」抜いた瞬間、後ろにずでーんとひっくり返るという。だいの大人が。

松下さんの山田錦は「容積重が違う」という。「でんぷんの密度も違う」という。ただしその分、麹菌は入りにくい。青島酒造の先代杜氏に米づくりに関して言われたことは
「よくしまった米を作れ、しまった米ほどもろみの中で最後までふんばる。いい酒になる!」
しまった米をつくるために、肥料をほとんどやらない、間隔を広げて植える。米の仕上がりを妄想に近い!?イメージをつくって実践。毎年、時間をかけて方法論を確立し、15作目に。

松下語録
「勝手に育てっ! そうじゃないと死ぬからな。腹くくって生きてけよ!と突き放して育てる。向こう(稲)も、この野郎!っていきごんで育つ」

「作るのに困らない、売るのに困らない、全然困らない農家さんだねと、ある人に言われた。100人に1人いるらしい。全然困らない農家が!」と豪快に笑う松下さん。

とはいえ、15年前は試行錯誤。苦労の連続
「除草剤ひとつやめるのに、どれだけ環境を研究したか」

「山田錦!こんなに面白い米はないね。欠点だらけ! わがままで作りにくい。どうなるかわからない。ましてや平地の暑い静岡でね!」

「俺のことを理解してくれる人は一生いないとふてくれされていた20台の頃、孝さんに会った。そしてアンコメに会った」 孝さんとは青島酒造の蔵元杜氏、青島孝さんです。

松下米は一反あたり5俵半の収穫量。それ以上増やす気はないという。

品種により苗の色が微妙に違います。左から、ひのひかり、いただき、山田錦3列、いただき。

静岡県藤枝に落ちる夕日。
田んぼ、蔵元。酒屋万流。農家も万流。勉強になる一日でありました。
松下さんのお米を扱う安東米店=通称アンコメさん。わかりやすい選びやすいHPです。松下さんのことも紹介あり。
*アンコメ米作りプロジェクトも始動!
いいものを作っても、それを理解する人がいなければなりたちません。松下さんは青島酒造+アンコメさん→そして消費者と、いい連携プレーができています。この先、ますます楽しみな藤枝トライアングル!

杉錦醸造元・杉井酒造さん

June 10, 2010

前回からの続き。というわけで、誉富士の田植えの後、杉錦を醸す杉井酒造さんへ伺いました。

木造瓦葺きの家。ここを通り抜けると蔵があります。

6月ですがお米がまだいっぱい。仕込みは続いているのです。蔵は冷蔵施設があります。元気で感じのいい若者2名がキビキビ働いていました。年間雇用です。

(左)始めて見た78%の酒専用の加工米。(右)クラシックな和釜。杉錦さんは熱源に工夫あり。真ん中のサークルがそうです。

(左)いい味でてます麹室。(右)味醂「飛鳥山」のタンク!

これが↑味醂のモロミです。ビニールのふたを取ると、あま〜い匂いが一面に! ちょっぴり飲ませていただきました。極sweet!! マイナス200度近いそうです。米の糖化力おそるべし。日本の叡智。日本には砂糖不要です。

お酒をしぼる槽(手前)とやぶた(奥)。お酒により、この2つを使い分けています。

こちらは何をしぼっているかといいますと! 杉錦さんでは焼酎も醸造しており、これは「やまといも」焼酎をしぼっている最中。芋焼酎とは珍しい。聞けば「じゃがいも」でも醸造しているとか。メークィーンで。

焼酎は蕎麦もあり。これは蕎麦焼酎モロミです。新鮮なブラウンカラー。杉錦さんの焼酎はすべての原料が静岡県産というのでまたビックリ。焼酎の多くは輸入原料が多いですからね。蕎麦しかり、サツマイモしかり。

ひんやりとした蔵と事務所を結ぶお家の通路。

杉錦さんは鶏も飼ってました。いただきもので、卵目当てじゃなくてペットだそうです(笑)。ただし早朝3時頃から泣くのが難。

その小屋の脇に咲いていた紫色の花。きれいです!何という花なのでしょう。こういう時にすらすら名前が出てくるのが理想。

杉井均乃介さんです。事務所で、まずは温かい静岡茶を一杯いただきながらお話をうかがいました。もちろんお酒もききました(笑)

「誉富士 山廃純米」と「生もと純米大吟醸」

杉錦さんは山廃、生もとづくりのお酒がメイン。やわらかな酸とおだやかなコクが特徴です。しかも値段がどれも安いっ。特に「杉錦 山廃純米天保十三年」なんて、720ml 945円、1800mlが1890円ですからね。それでいていいもんだから、よせやいって感じ。このお酒は日常酒としてつくったそうです。お燗でよろしく!という味わいです。
●杉錦 山 廃純米天保十三年 スペック
掛米/静岡県産 あいちのかおり 78%精米
麹米・酒母米/静岡県産 日本晴 70%精米
酸度:2.6
酵母:協会7号
酒母:山廃もと
活性炭は不使用(すべてのお酒にも活性炭は使っていないそうです)

速醸もとで醸造した純米大吟醸(左端)をいただいたら、爽やかで上品な甘み。いかにも This is 静岡!という味わい。上手です。これを好む人も多いでしょう。
ですが、この味は他の静岡の蔵でも出来ること。杉井さんは方向を変えて挑みます。
京都の日本酒BARよらむさんも杉錦さんのファンだそうです。なんかわかる気がしますね。

じつは菩提もとづくりもチャレンジ中。
日本酒をきいたあとは、焼酎。「今はしょっちゅうつくっている」という焼酎です。

「才助」=さいすけ とはちょっと読めないかもしれんです。サツマイモは静岡県産の紅あずま使用。米は静岡県産あいちのかおりを使用。

メークィーンは笑いました。
杉井さん、お世話になりました!
●杉井酒造さん静岡県酒造組合インタビュー

帰りに入った藤枝駅前の蕎麦と日本酒のお店。

なんと全部、杉錦!

あらためて、いただきました〜。杉井さん飲んでます。

「らっきょうと新生姜の醤油漬け」これナイスなメニューでした。
らっきょうは漬けるだけじゃなくて、生で食べる提案をもっとすればいいのにと思います。エシャロットみたいに。1kg袋売りばかりじゃなくて…とつくづく思います。らっきょう産地の方、レシピとともに少量パックのご提案よろしくです!

最後に九条葱の蕎麦をいただいたら、葱が小口切りではなく、ぶつ切りでした。堅い部分もありで大胆。葱嫌いの人だったら泣くよ(そんな奴は頼まないってか)。汁は出汁しっかり。醤油色していないのには感心。温かいそばつゆはホッとします。ホットだってベタだな(恥)
_____________________

*ひとり言。ようやくPCが以前の環境に戻ってきました。ブログもようやく以前のように書きやすくなりました。やっぱりFirefox!ですわ。Safariくんさよならだ。取り出したHDはプロのもとへ。未だ入院先から戻らず。データはどうなったかなあ。安否が問われますだ。直近の〆切取材photoはweb albumに(野生の勘か)入れておいたのがせめてもの救い。のど元過ぎればにならないようにしようっと自分に言う。

誉富士の田植え追加shot

June 8, 2010

昨日のブログに載せたかった写真が手に入りました(笑)

左が「誉富士」の苗。あおあおしています。(右)そして、憧れの田植機を運転させてもらいました!

真っ正面に研究会の方が立って、ガイド棒を立ててくれています。それに向かってまっすぐマシンを進めていきます。植えた苗のすぐ横を走るように↑苗の位置を確認している図。見ていると簡単そうと思ったら、どっこい田んぼはまっすぐではないのでした。

へっぽこながら、もーぉ楽しいっ! マシンはいちいちよく出来ているので感心。
こちらは手植え班の田んぼ ↓

右は苗を等間隔で植えるためのスケールです。支柱を組み合わせたお手製。

焼津酒米研究会では、植えたあとを細かく記録しデータをとっています。何本植えたところがどう分けつし、収量がどれだけになるかを確認するためです。気候、水の管理等、すべて記録。実りの結果と照らし合わせて翌年に備えるのです。

焼津酒米研究会の梅原会長(つい、組長と言ってしまいそうになる!?)そして、誉富士の生みの親・宮田祐二さんと3shot!
そして

蔵見学!

誉富士の田植え

June 7, 2010

6月5日土曜日は静岡県焼津「誉富士」の田植えへ。生産者は『焼津酒米研究会』の皆さん。全員エコファーマーの認定を受けています。研究会で酒米を始めて10年。五百万石からスタートし、山田錦を、そして静岡で開発された「誉富士」に気運をかけています。
右から2番目が会長の梅原利浩さん。皆さんとはこの時知合いました→blog 静岡県東部新酒お披露目会

こちらが「誉富士」の苗↑。晴天に恵まれて絶好の田植え日和。足はMy地下足袋です。今、あらためてみたら上から下までUのつくブランドじゃないか。地下足袋、足が太ったのか履くのにえらい時間がかかりました。地下足袋は縦にずらりと並んだ爪状の金具を糸にひっかけてはくのですが、きつめにしないと動いて具合が悪いため、きつめではあるものの…。うーん。運動不足か。ここで一句。
地下足袋で わかるおのれの 足まわり
てかっ。

田植え機に「誉富士」をスタンバイ。田植え機を運転させてもらいました。性格同様、一部ゆがんでしまってすんません。

マシン全景。小回りがきく新車の田植え機「こまき」ちゃんです。価格500万くらいとか。坂道も曲がり角もすいすい。苗を植える間隔、本数等、調整自由自在。よく出来ています。マシンは植えた場所をバックするわけにいかないので、あらかじめ頭の中でパズルのように道順を組み立てる必要があります。田んぼの形状は四角ばかりとは限らないのがやっかい。

「誉富士」開発者の静岡県経済産業部農林業局・茶産農産課・水田農業班の宮田祐二さん。誉富士詳しくはコチラ。
●誉富士の特性
1出穂、成熟期は「山田錦」と同等の晩成熟期。
2稈長が「山田錦」より24cm短く、穂長もわずかに短く、穂数はほぼ同じ。
3下位節間が短く、稈質がやや硬いため極めて倒伏しにくい。
4止葉は「山田錦」と同様になびき、穂は穂軸が柔らかくなびきやすい傾向。
5玄米の品質・粒大は「山田錦」と同等で、収量性は「山田錦」より高いと推測。
6「山田錦」と同様にいもち病に弱く、穂発芽しやすいが、脱粒性はやや難に変化。
7たんぱく含有量は「山田錦」並みで低く、優れている。
8心白の発現は「山田錦」よりも多く、玄米断面における心白の形状は線状。
9精米特性は、ほぼ「山田錦」並みで、高度精白にも耐えられる。
山田錦よりかなり短いとあって台風をものともしないのが特徴。「ですが、植えてから台風がきていないのです(笑)」と宮田さん。
研究会チームによると「穂発芽しやすいため、刈り取りの時は天気予報とにらめっこ」というハラハラもの。朝、霧が出るような湿度の多い地域では栽培が難しいそうです。ですが「誰にでも出来る米だと、作りがいがないからね!」

蔵元さんも多数参加。両端は「正雪」醸造元の神沢川酒造場の望月ブラザーズ。右が兄、左が弟さんです。そして萩錦酒造萩原さん。

望月弟さんは工場長です。バケツ持参。余った苗をもらってバケツ栽培するのだとか。まだ知られていない「誉富士」、酒販店さんにおいて現物をみてもらう。去年、好評だったので今年も育てるのだそうです。この日も熱心な酒販店さんがいらしていました。
そして

この数式は!

目つぶっててゴメン。白隠正宗醸造元の高嶋さん。ご自身でデザインした蔵Tシャツの背中でした。「誉富士」は酒質にあうといい、白隠正宗ではすでに8割方この米を使用。

顔のわかる農家の米で酒を仕込む蔵元。そんな互いがわかる、互いの結果が如実に現れる緊張感ある関係が、良い結果を生むと感じます。なにより、米・水・人とすべて静岡という ”all静岡の本当の地酒”は飲み手にとっても楽しみ。
「誉富士」を使う蔵元は現在18蔵。少しずつ賛同蔵元が増えているそうです。
●誉富士応援ブログ

日経ビジネスAssocieで日本酒の書評

June 3, 2010

今日発売の6月15日号『日経ビジネスAssocie』。今号の書評は”「世界の食中酒」になった日本酒の魅力知る”

P60を開くと見開きで紹介記事
セレクトは山同敦子さんです。「あえて一般的な選び方のガイド本は省いた」という。「日本酒は知識を覚えるより、まずは飲んで感じてほしいから」と。

日本酒入門書として尾瀬あきら先生の『夏子の酒』を。初版はかれこれ20年以上前でしょうか。日本酒には米がなにより大切ということをこの本で教わりました。
そして酒造りの仕事を知りたい人には天の戸の杜氏、森谷康市さんの書いた『夏田冬蔵』。●blog夏田冬蔵

左ページは「モノ造りへの真摯な姿勢」と見出しがあり。
『純米酒BOOK』は”純米酒の楽しみ方をコンパクトにまとめた”こと。そして”酒造りは農業がベー スである”「1日1合純米酒」のことも紹介してくれました。
その隣りは藤田千恵子さんの『美酒の設計』この本詳しくは★blog出版記念パーティ
そして

山同さんの著書です。『愛と情熱の日本酒』十四代の高木顕統さん、秋鹿の奥裕明さん、王祿の石原丈径さん、青島酒造の青島孝さん、磯自慢!さんなど、今をときめく若き蔵元たちが登場。”自己表現としての酒造り”を全うする戦いをまとめたドキュメンタリー。読めばぜったい感動! 日本人のモノ造りとは、かくも真摯であることかが…熱く伝わります。

↑山同敦子さん「さかなのさけ」で山中夫妻と。

日本が生んだ日本酒の醸造技術は世界に類を見ない「へいこーふくはっこう」という高度なワザですが、見た目が透明な液体だけに!?なかなかわかりにくいのが難。また、おいしい日本酒とまずい日本酒の差がありすぎるのも難。最初においしいお酒と出会えば幸せですが、ほとんどの場合(学生時代に行くような店では)まずい酒のこと多し。「臭い、頭痛い、気持ち悪い」の三重苦を味わった人多数也。
おいしい酒は心身ともにきれいになるような清らかさがあるのですが。
この5冊のどれかから(全部読めば最高!)を、まずは試してもらえると、そのあたりがよ〜くわかりまっす!

境港へ(まるで日記)

May 31, 2010

境港へ帰る時は、米子自動車道・米子ICで降りるわけですが、途中、寄りたくなるのが本の学校。地元本が充実!店内にLa Barというコーヒー店あり。そして隣はユニクロ。方言まるだし会話を耳にしながら熱いコーヒーを飲むと「帰ってきたな〜」を実感。
最近NHKの『ゲゲゲの女房』の影響で、「なに、しちょうだ!」「いけん」「どげすうだあ」「だら」という言葉をオラにしてくれる人増えました。ありがとう。驚きます。
「だら」は特にハッとします。使い方要注意。
5月1日は父の誕生日。今年80歳。自宅でお祝いを。いつもの。

ご近所、いろは寿司の出前です。ここは地元の魚しか使わないお寿司屋さん。寿司飯がちょっと甘めで柔らかでこれまた郷愁の味。自家製ガリが熟成味、好き。
蒸した白身と貝がなんだかわからない。「これなんだろう?」
「わからん」 「しらん」 「○○○じゃないか?」 「○○○かもしれん」
「まあそんなところだ」
…っておいしいけどわからずじまい。切り身になってしまうとトンとわからぬ魚介類。

誕生日ということでcakeも。孫トリオが食べたいのであった。

…というわけで身内ALBUM。薫さん(My姉)こんな感じでしたよー。(右)お土産酒のひとつが「開運」。母は84歳です。若いと思う。「ふれあいの家」というお年寄りが集まる施設でボランティアしています。うちでも外でもどこでもだいたい年長さんです。

では乾杯!

お酒を並べてみました。4月11日の報告も兼ねた銘柄。床の間に並べてみました。
「ほ〜っ驚いた。お酒屋さんみたいじゃのぉ〜」 まったくで。
宴会終了後。
兄は事務所(家の隣)でお仲間と会合あり。日本酒を飲ませてあげよう…ということになり。

また場を変えて飲む。皆さんどうも、こんばんは。冷やでお燗で味わう。
お仲間のひとり、渡部敏樹さんがご自分で手がけた芋焼酎を。

『さかい夢の浜』をご持参。サツマイモは有機肥料100%、農薬不使用の自然栽培という。酒名は農園の名前だそうです。

地元の千代むすびさんで造ってもらったそうです。やりますねえ。
渡部さんの後ろは『1月と6月』の阿部さんです。境港初のbook cafe!
ゲゲゲ関連の店以外にも境港には店があるんです〜(笑)
お店は明日紹介します。『1月と6月』2階ギャラリーで、6月2日から安西水丸版画展開催です。cafeのコーヒーは松浦珈琲の豆を使用!
●松浦珈琲訪問 blog

大阪・山中酒の店へ 3

May 28, 2010

天国への階段!? 山中酒の店のお酒売り場へ上がる入口。前日からの続き。

お酒の部屋は巨大な冷蔵庫。庫内はあまりにも冷えるので、階段下に防寒着が用意されています。
ドアをぎぃっと開けると

お酒、お酒、お酒がそれはたくさん並んでいます。普段知っている銘柄でも、見た事ないものが多く、あれもこれも…と、ほー、ふー、ひー、へーと言いながら見て回る事になります。

東北泉、★旭日、満寿泉、開運、明鏡止水…など銘酒がずらり。最近あらためて感動した墨迺江。美しい味。安すぎるんじゃないかと心配してしまうほど。
もっとも山中酒の店にあるお酒は、どれも価格以上に価値あるお酒ばかりです。管理も贅沢。本当に丁寧に扱っているので、お酒もここなら本望かと。「ちょっと熟成しちゃおうかしらん」という余生をここで楽しむようなお酒もいたりして。
井上さんおすすめのひとつが綿屋。

綿屋はお米の種類がたくさんあります(宮城は県全体のお酒のレベルが高いと思います)
綿屋の三浦さんにこんな会をお願いしたことも。宮城県産・山田錦の生産者、佐藤さんの顔も。

そして、昨夜の〆の酒、天遊琳。そして大治郎、一博。

ダウンジャケットを着てお土産酒を物色中!お酒売り場はお宝満載で、見飽きることがありません。まさに宝箱。問題は寒さだけ〜〜〜っだ。ダウン着てても寒いです。だんだん心臓がピコピコ鳴って終わり(ってウルトラマンかい)。

一番奥の部屋はマイナス5度。激寒です。お仕置きでこの奥の院に閉じ込められたら悲しいな〜っと思う。そんなこと誰もしませんってか。お酒飲まれて困っちゃうから恐ろしくてできませんってか。妄想劇場。

マイナス5度の部屋。ここにはデリケートなお酒がぎっしり。

秋鹿の純米吟醸のにごり酒「霙もよう」。王祿の「渓」、辨天娘の槽汲みなど。
こんなに寒いのに井上さんは薄着で平気で仕事中。

慣れなのでしょうね。ヤングマンだし(やめてその言い方…と自分に言う)。
階段を降りると、ホッとする温かさ〜(笑)

こちらの冷蔵庫は試飲用の日本酒軍団!ずらずら〜〜ずらり。
ちなみに山中酒の店では、日本酒以外のビール、焼酎、ワインの取り扱いは一切ありません。潔いほど日本酒ONLY★

冷蔵庫前にある大きな木製のテーブル。その端では水が出るようになっています。試飲用のグラスも盃も清潔な状態で待機中。
寒いのいやん、見てもわかんないし〜って人は、ここで試飲させてもらって、気に入ったものを選ぶというのもおすすめです。

レジ前には二升入るオリジナル帆布製バッグ、保冷袋も用意されています。宅急便で発送もOK! オンラインでも購入可。

こんなにあると困っちゃうリンダ♡状態ですが、井上さんをはじめとする親切なスタッフが好みを聞いて、オーダーにピッタリあうお酒を選んでくれますよ。
というわけで、至れりつくせりの山中酒の店。何の知識も不要です。適正価格のおいしいお酒がよりどりみどりさん(またもや、古っ。若者は知らんネタ)。しかも管理が素晴らしい!日本酒はワインより温度がデリケートなんです。そうでもないタフな酒もありますが。それだって冷蔵管理するにこしたことありません。
日本酒はじめてさんにこそ行ってほしい日本酒専門店です。いまだ人生の1本に出会っていない人は是非!

なにしろ「飲んで食べたいな〜っ」と思ったら、4階「佳酒真楽(かしゅしんらく)やまなか」にあがればいいのですから。

4階のマスコット!カエルのデキャンタくんも待っている…かもしれない。
http://www.yamanaka-sake.jp/main.html

大阪・山中酒の店へ 2

May 27, 2010

前日からの続き
山中酒の店、4階にある「佳酒真楽(かしゅしんらく)やまなか」
いただいたお料理をご紹介します!

タコと大豆の煮物。タコの皮色に染まった大豆ちゃん、キュートです。

(左)ぷりぷりジューシィなバイ貝の酒醤煮。(右)ほっこり炊いてある長芋さん+香り味噌。

(左)練りごまがクリーミィ、とろりん里芋。(右)帆立と蛤のスフレ。ふわふわのやさしいおいしさ。
久々の大阪で、大阪在住の古くからの友人にも再会!

殿村美樹ちゃんです。「ちゃん」で呼び合うのは同い年だから(笑) 美樹ちゃんはアイディア溢る玉手箱頭脳の持ち主。TMオフィスという”地方でがんばる企業を応援”する誠実なPR会社の社長です。フジサンケイビジネスアイで「地方の元気前線」という記事も担当。今回は柿太水産の「ボッシーニ運動」を。じつはお互いに、これぞと思う生産者さんの情報交換をしています。そして今年から中小企業基盤整備機構・経営支援アドバイザーに認定!「地方のしんどい企業の役にたちたいんや」。とのねこblog

今は元気な美樹ちゃんですが、数年前、医療ミスで大腸が傷つけられ、まったく予期せず人工肛門になった時期があったのです(今は無事☆元の身体に戻りました)その時の話は事実だけに説得力大。
←神亀のひこ孫純米吟醸

自分の大腸をこの目で見る事はできないですよね。その時の美樹ちゃんの話。
ある食べ物を食べると、身体の外に出た大腸が”ブルブル震えて怒る”のを知ったそうです。そしてきれいなピンク色が濃い色に変色した…と。
内臓臓器は普段、見ることができません。ですが、何を食べて何を飲むと大腸が驚き、震えるのか。それを見れば「恐ろしくて、かわいそうで、身体に負担をかけるものは食べられなくなった」と美樹ちゃん。
←王祿の渓

「●●●ラーメンを食べたら、あ〜っ、怒ってはる(笑)って」。
そして激しく震えたあとは必ず下痢だったそうです。下痢する前はそんな大変なことになってるんですね。びっくりしました。大腸が、もぅこれ、アカンわ〜っと悲鳴をあげているということなんでしょう。そんな話を身振り手振りをまじえ、爆笑大阪弁で語ってくれる美樹ちゃん。ホントにこうして一緒に飲めるようになって嬉しい。話を聞いた感じだと、不自然な添加物が多いものが一番アカンとみました。

その美樹ちゃんが唯一、楽しく安心して飲めるのがこのお店。山中さんの選んだ純米酒ならOKという。「だから飲むのはこの店だけなんよ(笑)」 →業務連絡。明日もお邪魔するそうです。

秋鹿の「朴」2008年醸造の特別純米酒 無濾過生原酒。

野菜を使った料理たち。身体にやさしい。化学調味料は一切不使用。

山中さんの手による小蕪まるごと煮物。純米酒たっぷりの煮汁が美味!
そして、今回の訪問で見なくちゃいけないモノがありました。それはお揃いのカエル・デキャンタ!

TOYO KITCHENでひと目惚れしたあのカエルのデキャンタ! ガラス好きの山中さんもお取り寄せしたのだとか。「確かにこれに入れるとお酒の味、変わりますよ〜」と山中さん。イタリア職人による手ふきガラス製。うちの子よりも顔が若干スリムでした。持ち主に似る!?

楽しい時間はあっという間。

心ある純米酒に感謝の一夜。

山中コレクションの器たち。

お店も終了の時間となりました。

ひと仕事終えた、山中酒の店の店長・井上勝利さんです!ものすごい記憶力男子。京大出身で天遊琳を醸造するタカハシ酒造の高橋さんと同じ学部だそうです。〆のお酒はその天遊琳で。
つづく

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