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2019 東京 獺祭の会「早田」

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20190208(金曜)

新宿の「京王プラザホテル」で獺祭醸造元旭酒造さんの全ラインナップがティスティングできる「2019 東京 獺祭の会」が開催されました。

毎年、大人気の会は今年も2日間に渡って開催。初日の金曜は立食で、土曜は着席。私は金曜夜の部に参加。

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↑社長の桜井一宏さんの挨拶


獺祭さんは製造の進化が止まらない蔵です。同じ商品名だとしても、様々ななマイナーチェンジが行われており、蔵出しのお酒で、一同にティスティングできると、いろいろな面で勉強になります。

注目の「早田」

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↑工場長の三浦史也さん

獺祭二割三分は、搾り違いと、加熱殺菌方法が違う3種類があります。この違いは、他の蔵ではないため、特に興味深いのです。


中でも、注目しているのは「早田」です。マイクロバブルの技術を使い、フレッシュな風味を残した「二割三分」。今回の獺祭の中でも、ダントツなメリハリ感、上品な酸味が伴うバランスの良さ!


共同開発された早田保義先生は、残念ながらご逝去されてしまいましたが、後任の先生方によって研究が受け継がれています。

工場長の三浦さんに聞くと、とても手間がかかるため、月に250本しか出来ないそうです。


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「早田」の詳細は↓こちらを

http://www.nvlu.ac.jp/research/006/002.html/

http://www.nvlu.ac.jp/food/blog/blog-063.html/


63号: 「獺祭早田 だっさいはやた」開発秘話二酸化炭素マイクロナノバブルの実用化

(以下、引用。読みやすく原文を改行しています)


「獺祭早田」は、旭酒造株式会社(以下、旭酒造)の清酒「獺祭」と私の恩師である故 早田保義先生(明治大学教授、元広島県立大学教授)の「早田」から名付けられた加圧二酸化炭素を使った世界初の製品です。

清酒は米のデンプンを糖に変えるため「麹菌」、雑菌の繁殖を抑えるためにpHを下げる「乳酸菌」、糖をアルコールに変える「酵母」と様々な微生物が働くことで造りだされる世界に類を見ないアルコール飲料です。

発酵を終え搾ったばかりの生酒はフレッシュな香味が特徴ですが、生酒中には麹菌由来の酵素や「火落菌」と呼ばれる乳酸菌の一種が存在し、生酒の品質を悪くします。

特に、アルコールオキシダーゼは5℃でも活性を持つ酵素なので、冷蔵保存していても生酒中のアルコールをアルデヒドに変化させ香りを悪くします。そのため、通常は65℃3分程度の加熱処理「火入れ」により生酒中の酵素と火落菌を失活していますが、その熱により生酒のフレッシュ感は減少してしまいます。

加熱に替わる殺菌・酵素失活技術として、加圧二酸化炭素を使った方法が50年以上前から世界中で研究され、いくつかの装置が開発されましたが、食品の製造・販売は行われていません。

私は大学3年生の時に卒業研究のテーマとして「超臨界二酸化炭素による殺菌・香気成分の抽出」を当時の指導教官である故 筬島豊先生(九州大学名誉教授、元九州女子大学学長、元広島県立大学教授)から与えられ、その後、武藤徳男先生(県立広島大学名誉教授)、早田先生の下でこの研究を続け、2007年に早田先生と共に二酸化炭素マイクロナノバブル装置を開発し(特許第5131625号)、さらに発展させました(特許第5716258号)。

私が2010年に本学に着任した約半年後から旭酒造と二酸化炭素マイクロナノバブルを清酒の殺菌・酵素失活に利用するための共同研究を開始しました。

しかし、2011年に早田先生が逝去され研究の継続が危ぶまれましたが、何とか継続することができ、2013年に旭酒造と新たな特許を出願しました(2017年に権利化)。

その際に、「人間の体温付近に清酒の品質を悪くする温度帯がある」ことを旭酒造の桜井会長から教えて頂いたことが大きなヒントになり研究が発展しました。この成果を元に、2016年から二酸化炭素マイクロナノバブル技術を利用することで熱を極力加えずに殺菌・酵素失活した「獺祭早田」の製造・販売が開始されました。

(以上、引用終わり)

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「獺祭 磨きその先へ」

精米歩合の表記はありません。特定名称酒だから上質なのか?これが、これから問われていくと感じています。

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会の司会はレイチェルチャンさん。日本酒大好きのバイリンガルさん、新婚です

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獺祭・バニラクッキー

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獺祭・バニラクッキーの原材料は小麦粉、バター、砂糖、卵、バニラエッセンス、ベーキングパウダー、酒粕以上。添加物なし。マーガリンも不使用。製造元は横浜愛育会おおぐち工房第2。販売元はソーシャルエナジーせたがや樫の木会喜多見夢工房が作る 獺祭・酒粕パウンドもあります。

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「温め酒」ライトな燗酒を実現。濃い燗酒を飲んで「燗酒は絶対ダメ」(という人が結構います)そんな人に教えてあげたい味です。

さて、会場では、懐かしい皆様にお目にかかれました。

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左が寺田友文さん

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三遊亭鳳楽師匠

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しち十二候齋藤章雄さん

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逆境経営 山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法』 本を編集したダイヤモンド社の編集者・柴田むつみさん(可愛くて優秀で日本酒好き♡)

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桜井会長の奥様と社長

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ラズウェル細木さん

久々にお目にかかった皆様、ご一緒させていただいた皆様、ありがとうございました!

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桜井博志会長と一宏社長 ↑

お蔵の皆々様、お世話になりました。

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会場でも紹介があった

先日放送されたNHKサイエンスゼロ『獺祭エクソソーム』

以下、桜井会長のメールマガジンより引用します。

旭酒造株式会社https://www.asahishuzo.ne.jp

2019214vol.442

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目次

蔵元日記【NHKサイエンスゼロ】

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(以下、引用です)

↓   ↓   

先日のNHKのサイエンスゼロで獺祭の酒蔵が紹介されました。内容は見ていただいた方には一目瞭然、獺祭の製造過程の物質の中に簡単に言えば「免疫細胞を活性化すると思われる物質」が発見されたということです。

まあ、いかにも有りがちな話で、「ワインを飲めば健康になる」なんて話と同義にとられやすい話です。ということで、皆さんが獺祭ばかり飲んでいただくと私どもとしてはウハウハなはずですが、そういう話ではない(してはいけない)と思います。

免疫細胞というのは全ての人の体内に宿っているもので、この細胞が体の中を絶えずパトロールしています。この免疫細胞は、体内に侵入してくるウィルスや、毎日4000個ほど体内で発生するがん細胞等により侵されていく我々の身体を守り、それらを攻撃しながらパトロールする機能を持っています。ふつうはこの免疫細胞や他の体内の機能により、身体の健康を維持しているわけですが、何らかの条件下で攻撃しきれず生き残ったウィルス、がん細胞が増殖した結果、インフルエンザに罹ったり、病名としてのがんに進行していきます。

獺祭の製造過程の中で発見された、ウィルスやがん細胞への攻撃力が7倍になる免疫細胞を作り出す物質、それが『獺祭エクソソーム』です。

この発見した物質を「獺祭のお客様に、獺祭を飲むことにより摂取できるようにしたい」というのは、こういうチャンスを与えられた「酒づくりに携わるもの」として当たり前のことであり、使命とも思います。なんといっても、お客様が健康であることはお客様の究極の幸せにつながり、それは絶対に獺祭の利益になるわけですから。

と、いうより、人間として当たり前のことですね。

しかし、当初、「獺祭の中に有効な成分があるんじゃないか」と声をかけていただいた国立がん研究センターの落谷先生にお聞きした話は、「がんの患者さんは、がんを治すためにつらい治療を現状では受け入れざるを得ないと大多数の方が思っている」「でも、日本人の半分ががんになる時代に、生活の質を落とさないがんとの付き合い方があるんじゃないか」

「例えば、美味しいものを食べて、美味しい酒を飲んで、楽しく笑いながら、ついでに?仕事もしちゃいながら、「長生き」する」「それが理想で、きっと、獺祭のように飲む人を笑顔にするような美味しいお酒にはそんな成分があるに違いない」(えへんっ!!本当にこうおっしゃったんですよ。)

「つらい治療に耐えて、ベッドに縛り付けられて、がんと闘う、のではなしに、生活の質を落とさず、人生を全うする、無病息災じゃないけれど、がんを抱えて幸せな人生を送れるはず」とも、おっしゃいました。

この部分が「ささった」んですよ。私には酒のことしかわかりませんが、30年以上酒造りをやっていて、まったくの無傷の酒はない、ということを思い知らされてきました。みんな失敗の塊で、その結果なんですよ。その年の原料由来、過程の失敗、人によるもの、機械によるもの等々、失敗の原因は多岐にわたります。そんな失敗から生まれた不具合を修正し、補填し、何とか欠点を小さくする努力をし、そうやって獺祭を造ってきました。

ところで、ここで体の話にまた戻りますが、すでに古希になろうとする私の年齢からして、健康診断をすれば欠陥だらけで、理想とされる分析数値からは遠いものがいっぱい出てくるのです。それに対して、ええ加減な糖質制限をちょっとやってみたり、階段を美容体操と称して歩いて上がってみたり、でも相変わらず食べたいものを食べて飲みたい獺祭を飲んで、それなりに楽しく生活しています。(食べ過ぎ、飲みすぎの翌日の反省は大事!!)(この反省が日常茶飯事なんで困っているわけですが)

そんな私からすると、酒造りはいかに理想的じゃない現状の中で理想的な酒を仕上げるか、が問われると思い続けてきました。(真実には「神の手」のような絶対のものはないんですよ)(こんな発言するからマニアから嫌われるんですけど)

話が横にそれておりますが、酒造りの実体験、自分の健康上の実体験、からしても落谷先生の話は深く頷けるものでした。そんなことでこの研究は始まったのです。

ただし、これは先生にも言われたことですが、私はこう思います。食は人間にとって「薬」だと思います。特に古来から食べて飲んできたものは意味があるんだと思います。だから獺祭だけ飲んで頂ければ良いとは思わないんです。お客様にはいろんな人生の喜びの中の一つとして獺祭を楽しんでいただければいい。そして、それがお客様の健康のためになるのなら、酒を造るものとしてこんなに幸せで晴れがましいことはありません。

何より、国立がん研究センターの落谷先生や皆様に感謝しますとともに何とかこの新発見を健康という人類の幸せにつなげたいと思います。

蔵元の蛇足

SNSを見ていたら、こんな投稿がありました。

「エクソソーム摂取のために獺祭の代わりに手取川飲むか~」(酒飲みの言い訳)だそうです。

さすが、酒飲みの我田引水短絡判断、今の段階では日本酒全体には有るとも無いとも言えません。ただ、最終製品としての現在の獺祭には有りません。それを如何にするかが課題になります。

しかし、少なくとも、まず、瞬間の日本酒需要回復にはなったようですね。手取川の吉田社長、今度おごってください。(せこいせこい蔵元の願望)



Topics: 日本酒 | コメントは受け付けていません。

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